一般婦人科とは
一般婦人科では、主に女性の生殖器に生じた様々な病気の診断・治療を行います。女性の体内では常にホルモンバランスの変化が起こっており、それが心身の状態に大きな影響を及ぼしており、特に月経や妊娠、加齢などによって不快な症状が強くなることもあります。当院では地域の皆様のかかりつけ医として、どのような症状でお困りなのかをしっかりと伺った必要な検査を行い、その後の治療プランをご相談していきます。
こんな症状の方はご相談ください
- 月経の周期や期間、出血量が安定しない
- 月経が近づくとイライラや不安感、頭痛などが出現する
- 月経期間中の下腹部痛や腰痛がひどい
- 月経が突然無くなった
- 不規則な出血がある
- おりものの色やにおいに異常がある
- 膣や外陰部が痒い、腫れている、痛い
- 膣や外陰部にしこりがある
- 性交時に痛みが強い
- 下腹部に痛みや違和感がある
- 排尿時に痛みがある
- など
主な対象疾患
月経困難症
月経困難症とは、月経に伴って起こる様々な病的な症状のことです。具体的には、腹痛や腰痛、嘔吐、ふらつき、頭痛、食欲不振などが出現します。
こうした症状の中には、市販の鎮痛剤を服用する程度で落ち着くこともあります。しかし、学校や仕事に行くのもつらい、起きていられずに寝込んでしまうなど、日常生活に支障が出るようなときは一度婦人科をご受診ください。
適切な問診や検査によって、その症状が機能性月経困難症なのか、それとも子宮内膜症などの子宮や卵巣の器質性な病気によるものなのかを判断し、適切な治療を行います。
更年期障害
個人差はありますが、女性は平均で50歳前後の年齢で閉経を迎え、この閉経の時期をはさんだ前後10年間(一般的に45〜55歳頃)を「更年期」といいます。更年期では急激に女性ホルモンが減少するため、体がその変化についていけず、心身にさまざまな不調があらわれることがあります。こういった症状で日常生活に支障が出るような場合を、「更年期障害」と呼んでいます。
具体的には以下のような症状が現れます。
精神神経系の症状 | 頭痛、めまい、不安、不眠、イライラ |
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血管運動神経系の症状 | ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、動悸・息切れ、むくみ |
皮膚・分泌系の症状 | のどの渇き、ドライアイ |
消化器系の症状 | 吐き気、下痢・便秘、胃もたれ、胸やけ |
運動器官系の症状 | 関節痛、しびれ、腰痛、背中の痛み |
泌尿器・生殖器系の症状 | 尿失禁、性交痛、月経異常 |
このようなときは婦人科を受診し、血中の女性ホルモン量などを検査します。その結果更年期障害と診断されたら、ホルモン補充療法などにより治療を行います。
避妊相談
当院では計画的に避妊をしたい、月経痛によるつらい症状がある、大切なイベントがあって月経をずらしたい、といった方へピル処方を行っております。
これらの理由でピルの使用を考えられている方は、お気軽にご相談ください。
低用量ピル
低用量ピルを正しく服用すると、避妊効果はほぼ100%です。予定外の妊娠を避けたい方は、定期的に産婦人科を受診し、低用量ピルの処方を受けましょう。将来的に妊娠を希望される場合も服用することが出来ます。体重増加を心配される方もいらっしゃるようですが、そのような懸念も不要です。但し、血栓症のリスク、片頭痛、吐き気、イライラ、性欲減退、むくみ、膣炎などの副作用が指摘されていますので、当院では慎重に見極めたうえで処方いたします。
アフターピル(緊急避妊ピル)
アフターピル(緊急避難ピル)は、避妊をしないで性交してしまった、コンドームが破けていたなど、避妊の失敗が起こった場合に行われる事後的な避妊です。但し、こういった無防備な性交渉が行われた後、72時間以内に服用した場合の妊娠阻止率は84%と言われています。なお、妊娠の有無については、次の月経が予定通り来るかどうかで判明します。そのため、月経予定日から1週間が経過しても、まだ月経が来ない場合は再度ご受診されるようにしてください。
副作用については、これまでに、不正出血、下腹部痛、頭痛、嘔吐・吐き気、倦怠感などの症状が報告されていますが、継続的に服用するものではないので、これらの症状の大半は一時的なものがほとんどです。
中容量ピル(月経移動)
旅行、スポーツ、結婚式などの際に月経が重なってしまうと、とても煩わしいものです。そのような特別な予定によって生理日を何日か移動させたい方は、中用量ピルによる月経移動が効果的です。月経を1週間ほど遅らせる、もしくは早めることは、それほど難しくはありませんので、ぜひ一度ご相談ください。